携帯電話事業に新規参入した楽天モバイル。
エリアの拡大も利用者300万人超えも、順調に進んでいました。
さらに2021年4月にはiPhone12、同年9月にはiPhone13の発売を開始し、さらなる成長にはずみをつけたところでした。
そんな順調に見えた楽天モバイルですが、取り扱いが開始されたiPhoneを使っている一部のユーザから、深刻なトラブルが発生しているという報告が多数あげられています。
いったいどんなトラブルが発生しているのか、根本的な解決方法はあるのでしょうか。
楽天モバイルのiPhoneで「着信できない」事象が発生
楽天モバイルへMNPする際に、取り扱いを始めたiPhoneを購入した一部のユーザから、固定電話や他社の携帯電話から着信ができず、「ただいま電話に出られません」というアナウンスが流れてしまうというトラブルが発生しています。
しかも着信履歴が残らないため連絡があったことに気付かず、折返し連絡することもできません。
これでは家族や知人からの連絡に気付くことができないため、「出てくれない」という苦情が入ってしまうでしょう。
楽天モバイルでは一般的な解消方法を教えてもらい、iPhoneの再起動やSIMカードの抜き差し、Wi-Fiや機内モードのオン/オフを実施したユーザもいました。
実施後、いったん着信ができて「直った」と思ったのですが数日後、仕事先から「電話がつながらない」という報告を受け、つながらない事象の再発を確認したのです。
なお、同様のトラブルで困っているユーザがいるのか、自分だけの現象なのかをネットで調べたところ、他にも同様のトラブルで困っているユーザがいるとわかりました。
根本解決はできないのか
仕事先からの報告を受け、電話がつながらない事象の再発を知ったユーザは機内モードのオン/オフで改善されることを知り、毎日のチェック行動として取り入れているそうです。
まず固定電話からiPhoneに電話をかけ、つながらないときは機内モードのオン/オフを実施するというものです。
ただ、このトラブルに見舞われてから2週間目には前週より発生する頻度はさがったといいます。
ですが、根本的な解消方法はなく、さすがにしびれを切らしたユーザは楽天モバイルの電波に問題がないか問い合わせをしました。
そしてオペレーターから、非常に多くのユーザから同様の現象が発生しているという報告があがっていること、楽天モバイルが販売しているiPhone全てのモデルでトラブルが発生していること、根本的な対策は検討中でいつ解消するか回答できないというのです。
なお個別への連絡はできないため、公式サイトを確認してほしいともいわれたそうです。
これは現時点(記事執筆12月16日時点)でも、公式ページにはトラブルが発生していることさえ掲載されていないため、未だに解決できていないことがわかります。
トラブルの原因は仕様変更にあり?
楽天モバイルが実施した2つの仕様変更後に、着信ができなくなったという声が上がり始めていたようです。
その仕様変更は、「iOS14.4以降にアップデート後、実施されるキャリアアプデートで、楽天モバイルの回線が利用できる」と、「Rakuten Linkアプリのポイントに関する改善」が行われています。
ただ、これが原因で着信ができなくなったという断定はできないため、未だに一時対処方法で対応するしかありません。
近年、標準の電話を使用するユーザも少なく、LINEなどの代替アプリがあるため、あまり大事になっていないのでしょう。
そのため着信ができない事象に気がつくユーザも少なく、大きなトラブルとして表面化していないのかもしれません。
ただ、同事象に対して楽天モバイルは把握しているにも関わらず、未だにiPhoneの発売をやめていない点は、問題にならないのでしょうか。
今後の楽天モバイルの対応次第では、携帯電話会社が始めた低価格路線の回線に乗り換えてしまうかもしれません。
携帯電話はつながらないと意味がありません。
そのため携帯電話会社には、ユーザが安心できる誠意ある対応をお願いしたいものです。