WWDC2021で発表されたiOS15の新機能を見て、多くのユーザは「はやく使ってみたい」と思ったのではないでしょうか。
そんな期待されるiOS15の新機能ですが、実はアップデート対象モデルにも関わらず、一部の機能が制限されてしまうことが判明しました。
いったいどのモデルで、どんな機能が利用できないのか、さっそくチェックしていきましょう。
フル機能を楽しめるのはiPhone XS/XR以降のモデル
iOS15にアップデートできる対象モデルでも、iPhone XS/XRのA12 bionicチップ以降を搭載したモデル以外は次に紹介する機能を利用することができません。
利用できない機能
・FaceTimeで利用できるポートレートモードと空間オーディオ
・マップで拡張現実(AR)を用いた没入型歩行方向
・地球儀表示と3D都市表示
・写真からテキストを読み取るライブテキスト
・写真を使った視覚的なルックアップ
・ウォレットで利用できるデジタルキー(オフィスやホテルなど)
・天気アプリの背景に天候を表示するアニメーション
・オンデバイスのSiri音声処理とパーソナライズ
機能説明(1) FaceTimeのポートレートモード、空間オーディオ
FaceTimeでは、カメラを使った会議や友人との会話であまり背景をはっきり見られたくない時に、ボカシを入れることができるポートレートモードや、複数人で開催されている会議や会話中に参加者が一度に喋り出すと、スピーカーから同一の音量で聞こえるため、誰が発言しているのか把握しにくい状況を改善する空間オーディオを使った会議ができます。
機能説明(2) マップに追加されたAR没入型歩行方向と地球儀表示と3D都市表示
土地勘のない初めて訪れるような場所では、目的地までのルートを把握するのは難しいでしょう。
そんな時、iPhoneを使って周囲の建物をスキャンすれば、マップが今いる場所の正確な位置を把握して目的地までのルートをARで表示してくれるAR没入型歩行方向があります。
地球儀の表示位置から選択できる機能と、マップ上に表示される有名な建造物などデザインを模したインタラクティブな地球儀表示や、3D都市表示になります。
マップで利用できるAR没入型歩行方向は、土地勘のない初めての場所では使いたくなる機能です。
機能説明(3) 写真からテキストを読み取るライブテキストや視覚的なルックアップ
iOS15で注目を集めたライブテキストは、カメラで捉えた文字や写真に写ったテキストを読み取りコピーや翻訳できます。
また撮影した写真の中にある情報ボタンをタップすると、建築物やペットの品種、植物について詳細の情報が表示され楽しく学ぶことができます。
機能説明(4) ウォレットで利用できるデジタルキー
オフィスのセキュリティで保護された部屋へのカードキーや、宿泊先のホテルなどでルームキー代わりにウォレットがキーになります。
これなら、部屋にカードキーを置いたまま退室してしまうようなミスも少なくなるでしょう。
その他にも天気アプリの背景に降雨や雲が流れるアニメーションで、視覚的にも現在の天候を確認できる機能や、Siriにお願いした音声をサーバ上で処理せず、iPhoneでサーバと同等の品質で処理されるようになります。
利用する機能なのかを考えて
5Gに関するアップデートも含まれているため、iPhone12シリーズ以外のモデルはその恩恵を受けることはできないでしょう。
これらの機能が残念ですが、iPhone XS/XR(A12 bionic)以降、また5GサービスについてはiPhone12シリーズでなければ利用することができません。
iPhone6sやiPhone SE(第1世代)など、古くからのデバイスでもアップデート対象となったiOS15ですが、このように一部の機能が利用できないからといって落ち込む必要はありません。
使ってみたい機能もあったかもしれませんが、実際にiOS15がリリースされて追加された新機能を利用するか、想像してみてください。
iOS14で導入されたアクセシビリティの背面タップですが、当初は便利だと設定した人も多かったと思います。
ですが実際に、背面タップ機能を利用している人や話を聞いたことがありません。
また「そんな機能があったのか」と、驚く人もいます。
普段から利用していない人にとっては、便利そうな機能であっても利用しないでしょう。
だから、iOS15の新機能が利用したいと強く断言できる人だけ、使っているモデルが対応していない場合は買い替えを検討しても良いかもしれません。