Appleは昨年のようにiPhoneの発売時期を遅らせないため、サプライヤーをコントロールして供給体制確保や生産に携わる従業員の雇用拡大を実施したと伝えています。
そんな中、ユーザが気になるiPhone13の価格がリークされ、いよいよ「そろそろ発表時期が迫ってきた」と感じる時期になってきました。
今回は、サプライヤーの動向とiPhoneのネーミングについて、そしてiPhone12と比較した価格差を紹介したいと思います。
大手サプライヤーの準備完了
2021年9月の発売を目指して、Apple大手のサプライヤーが準備を整えているというニュースが伝えられています。
TSMCはA15 bionicを供給優先ステータスに
半導体供給不足に陥っている状況の中、iPhoneに搭載されるA15 bionicチップセットを製造するTSMCは、他のデバイス向けの受注を調整しAppleや自動車用ICチップの製造に優先順位を与えました。
さらにGenesys LogicやParade Technogiesなど、他のチップセットを供給するサプライヤーも、第2四半期よりも供給率を30〜40%高め、第3四半期はAppleの注文を満たすように供給体制を拡大しています。
供給率がピークになる第4四半期に、チップセット不足で生産が間に合わないという事態を回避できる体制を整えています。
FoxcconとPegatronは雇用拡大へ
iPhoneを組み立てるAppleの大手サプライヤーFoxcconとPegatronは、組み立てに携わる従業員の雇用拡大のため実質的な参加ボーナスの支給を開始しました。
Pegatronでは、採用時に支給されるボーナス額を、850ドル(約9万4,000円)から1,300ドル(約14万4,000円)に引き上げ、さらに知り合いを紹介した従業員には287ドル(約3万1,000円)を支給すると伝えられています。
なおPegatronは、過去に従業員の雇用拡大で失敗した経験があるため、24歳未満は身分証明書の提示を義務付けています。
またFoxcconも従業員の拡大にボーナスを増額、1,200ドル(約10万2,000円)を支給すると伝えています。
このボーナス支給は、サプライヤーも含めAppleからiPhone13の発売時期を遅らせないという強い意志が伝わってきます。
気になるiPhone13の価格
増産体制に入ったサプライヤーの動きも気になるところですが、購入するユーザとして気になるのが「価格」ではないでしょうか。
これまでリークされている機能やスペックが搭載されることで、iPhone13の価格はiPhone12よりも高くなるのではないかと想像してしまいます。
そんなiPhone13がいくらになるか、価格情報がリークされました。
iPhone13 mini
・64GB 799ユーロ(約10万5,000円)
・128GB 848ユーロ(約11万2,000円)
・256GB 969ユーロ(約12万8,000円)
iPhone13
・64GB 899ユーロ(約11万9,000円)
・128GB 949ユーロ(約12万5,000円)
・256GB 1,069ユーロ(約14万1,000円)
iPhone13 Pro
・128GB 1,149ユーロ(約15万2,000円)
・256GB 1,269ユーロ(約16万7,000円)
・512GB 1,499ユーロ(約19万8,000円)
iPhone13 Pro Max
・128GB 1,249ユーロ(約16万5,000円)
・256GB 1,369ユーロ(約18万1,000円)
・512GB 1,599ユーロ(約21万1,000円)
※日本円は6/24時点の為替情報
Apple Storeに掲載されているiPhone12と比較すると、iPhone13はかなり高額になることが判明しました。
iPhone13は約2万5,000円、iPhone13 Pro Maxは約3万6,000円も高額なモデルになるようです。
またリークされた価格情報から、ひとつわかったことがあります。
それは以前、リークされて期待した人も多かった1TBモデルは、価格一覧には登場しませんでした。
このことからiPhone13のストレージ容量は、iPhone12と変わらないだろうということもリークしたことになります。
また、iPhone12との価格差も、5Gミリ波に対応したモデムの搭載やLTPOディスプレイを搭載するといわれているiPhone13 Pro Maxなら、妥当な価格差なのかもしれません。
iPhone13というネーミング
iPhone13というネーミングについて、海外の携帯電話販売店Sellcellがアメリカで18歳以上のiPhoneまたはiPadユーザに対して調査したところ、回答者の75%が「別の名前にした方が良い」と回答したことがわかりました。
海外での13という数字は、日本でいう忌み数の4に当たります。
忌み数は縁起が悪く、不吉な数字として避けられる数字です。
その数字をネーミングにもつiPhone13は、75%の回答者のうち18%もの人が迷信的なことを理由に「別の名前にした方が良い」と回答しました。
ただAppleがiPhoneにつけてきたネーミングルールに従うと、本来であれば2021年がiPhone12になるはずでした。
AppleはこれまでiPhone6やiPhone7など、メジャーアップデートを示す数字だけのモデルを発売した翌年は、末尾に「s」をつけたマイナーアップデートモデルを登場させてきました。
ただ、あまりにも大きくスペックアップしたモデルを登場させた場合は、このルールに従わないモデルを登場させています。
例えばiPhone7の翌年にiPhone8とiPhone Xが登場したり、iPhone11の翌年は5Gを搭載したiPhone12が登場したりしています。
過去にAppleは、このネーミングルールをやめ、iPadのようなiPad(2021)といったネーミングにするのではないかとリークされた時期がありました。
これらのことをふまえると、迷信的な理由ではなく2021年に登場するiPhoneのネーミングは、iPhone12sになるかiPhone(2021)になるのかもしれません。
なお同店舗で行ったiOS15への期待度調査も、52%が「少し」または「まったく興奮しなかった」と回答したのです。
確かにFaceTimeの拡張機能や拡張現実を取り入れたマップアプリなど、面白そうなアップデートはあるのですが、利用しないユーザにとってはいらない機能と思ってしまったのかもしれません。
また27%が情報の共有には否定的で、メッセージやキーチェーンパスワードの共有データはリストから除外して欲しいと回答したそうです。
人気のないモデルになる要素が多いかも
2021年のiPhoneは、価格も現行モデルよりも高くなり、ネーミングやiOS15への期待も薄く、あまり人気のないモデルになる要素を多く含んでいるかもしれません。
ただあくまでもリーク情報はAppleの正式な発表ではないため、この先どう変わるかまったくわからないのです。
ただ一ついえる事は、Appleスペシャルイベントで発表されるiPhone13またはiPhone12sを見て、「買おう」と思う人がたくさんいるということです。
残り3か月、これからますます多種多様のリーク情報が、ネットを賑やかにすることでしょう。
そのリーク情報の中に隠されている真実をいかに見抜き、あなたも一緒に「こんなモデルになる」と予想してみてはいかがでしょうか。