ここ近年、iPhoneのiOSをアップデートしても、本体電源が入らなくなるような重篤な症状が起こらなくなりました。
大きなバグも見つかっていないことから、安心してアップデートするユーザも多くなったと思います。
そんな安定したiOSのアップデートですが、ここ直近のアップデートでは、サービスが利用できなくなるという深刻なバグが見つかっています。
iOS14.6で見つかったバグ
iOS14.6では、Apple Musicで15秒しか再生できなくなる現象や、Wi-Fiの接続先SSIDに特定の文字列を利用した場合、接続してしまうとWi-Fi接続が永久的に利用できなくなるといったバグが報告されていました。
Apple MusicやWi-Fiで発覚したバグですが、どちらもiPhoneを再起動したり、工場出荷時の状態に初期化したり、リカバリモードを実施しても現象は解消されませんでした。
このバグを解消したのがiOS14.7でしたが、このバージョンでも大きなバグが見つかっていたのです。
iOS14.7で見つかったバグ
Apple Musicの15秒しか再生できないバグや、特定文字列を利用したアクセス先によるWi-Fi無効化のバグは、iOS14.7で解消されました。
ようやく安定してiPhoneを利用できるかと思った矢先、新たなバグが見つかってしまったのです。
見つかったバグはTouch IDを搭載したiPhoneとApple Watchで、iPhoneのロックを解除すると連動してApple Watchのロックが解除される機能が動作しないというものです。
その他にも、すべてのiPhoneで重要なセキュリティアップデートが含まれていたため、1週間後にiOS14.7.1が緊急リリースされたのです。
このiOS14.7.1で、セキュリティホールの改修やApple Watchのバグも解消され、ようやく安定してiPhoneを利用できる状態になったと思ったとき、新たなバグが国内外から報告されたのです。
その内容は、携帯電話サービスが利用できないというとても深刻なものでした。
iOS14.7.1で見つかったバグ
もっとも深刻なバグが発覚したiOS14.7.1は、アップデートするとアンテナのピクト表示部分に海外では「No Service」、国内では「圏外」と表示され、発信や受信もできなくなるという症状でした。
アップデート後に発症してしまうと、iPhoneを機内モードにして通信機能を回復させたり、ネットワーク設定のリセットをしたり、SIMカードの抜き差し、iPhoneの再起動や工場出荷状態への初期化を行っても現象は解消されません。
なお、iTunesやFinderを利用したリカバリで、改善するかもしれませんが、解消したという報告を確認することはできませんでした。
このバグは当初、海外情報メディアが取り扱っていて「海外ではこんなバグがあったのか」と思っていたのですが、Appleコミュニティを閲覧してみると、同様の現象が国内でも発生して困っているユーザがいることが判明しました。
また同サイトでは、ネットワーク選択の自動をやめて、手動でキャリアを選択することで改善したという情報も掲載されていました。
このネットワーク選択を自動ではなく手動で設定することで、圏外現象が改善されるとAppleのお墨付きがもらえれば、安心してアップデートしても良いかもしれません。
ですが、Appleからの正式な対応方法がリリースされていない以上、最善の解消方法はiOSの次バージョンのリリースを待つのが得策といえるでしょう。
iOS14.7.1のバグ解消はいつ?
根本的なバグ解消となる新しいiOSのアップデートは、未だに実施されていません。
もしかするとAppleは、今秋にリリースされるiOS15の正式リリースまで、待つつもりなのでしょう。
もうすぐAppleスペシャルイベントが開催され、iPhone13の発売日が決定します。
おそらくそのタイミングで、iOS15の配信が始まり、現在利用されているiPhoneをアップデートすることが可能になりそうです。
ただ、メジャーアップデートなので安定しないとか、多くのバグが見つかる可能性もあるため、まだまだ安定した利用ができない状態になるでしょう。
iOS15にアップデートした直後、見つかったバグ次第で、数日から数週間以内にiOS15.0.1や、iOS15.1などのバグ修正版がリリースされるかもしれません。
iPhoneを安定して利用できるまで、まだまだバグ修正アップデートと戦う日が続きそうですが、大切なデータを消さないようにバックアップを取りつつ、iOSのアップデートを実施していきましょう。